会計素人がUSCPAになって感じたこと。

学生時代意識低め、英語普通、営業一本で会計素人のサラリーマンがひょんなことからUSCPAの受験を決意。1年半で合格しましたが、学習を通じて感じたことを誰でもわかるように、平易な言葉で書き残したいと思います。というのは後付けで本当は自分の為の備忘録(笑)

監査リスクはカイジ沼篇の三段クルーンで理解せよ! ~後編~


みなさん、こんにちは!

ワシントン州公認会計士の藤原育也です!

 

前回までは、IR、CR、DRをそれぞれ穴の大きさ、そしてカイジ沼篇の三段クルーンに例えて、Risk of Material MisstatementはIR×CRとなるということをお話ししました。

 

ちなみに、またまた大事なことを申し上げますが、監査人はAudit Riskをゼロにすることはできません。

なぜなら、監査では対象企業の一年間(或いはそれ以上の期間)のありとあらゆる全てのTransactionを精査することは不可能だからです。

 

テキストには

「財務諸表監査に於いて、全ての項目を精査によって監査し、不正や誤謬に対処することは事実上不可能」と書いてあります。

そりゃそうですよ。

企業は日々何百、何千という取引をしているんです。

全部チェックしようとすると日が暮れます。というか、季節が変わります、場合によっては歳が暮れます。

 

なので、サンプリングしてチェックするんですね。

このサンプリングもめちゃくちゃ奥が深くて、難しいところ。

監査とサンプリング、一見関係なさそうですが、密接な関係にあります。後日、話します。

 

さて、お話ししたかったのは、Audit Riskはゼロには出来ないという話。

なので、AuditorはこのAudit Riskを出来るだけ少なくするようにします。

 

一般的にAudit Riskは5%程度と言われております。

100回やって、5回ミスるくらいいいでしょう。と。

 

勘の良い方であれば、気づいてくると思います。

 

IR×CR×DR=ARという等式に於いて、

 

IR×CR、即ちRMMはEvaluate(評価)することで、どれだけかわかります。

前回の記事通り、IRは50%、CRは20%としましょう、ということはRMM(Risk of Material Misstatement/監査される前の財務諸表にミスが載っちゃう可能性)は10%(50%×20%)ですね。

んで、ARは5%未満にしなきゃいけないという話です。

 

10%×DR<5%という不等式が成り立ちます。

 

従って、DRは50%より小さくないといけないですね。

 

例えば、IRが80%、CRが80%だった時はどうでしょう。

64%×DR<5%なのでDRは約8%に抑えなければいけません。

 

ここで三段クルーンで考えても良くわかります。

 

最終的に一番下の穴に落ちても良いタマの個数(上限)が決まっている場合、

第一の穴(一番上)と第二の穴(真ん中)の穴が大きければ、第三の穴(一番下)の穴の大きさはめっちゃ小さくしますよね。

逆に第一、第二の穴がかなり小さい、即ち、一番下のフィールドに落ちてくるタマが少ないと見込める場合はそこの穴はまぁ、大きくても良いですよね。

 

ここの第三の穴の大きさの大小は何を表しているのでしょうか。

 

ずばり、監査の大変さ(DetectionRsikを如何に小さくするか)です。

 

第三の穴が大きくて良いということは、Detection Riskが割と高くて良いということ、それはまぁ、多少ガバガバでも良い、ミスっても良いということです。

逆に穴を小さくするということは、一ミリのミスも許さない!!!Professionalを揃えて、まじで緊張感もってしっかりやる!!と言うことになります。

 

このカイジの沼篇のあのイメージで捉えると非常にわかりやすいと思います。

 

実際、このイメージは最初からあったわけではなく、どこかに載っていたわけでもなく、、、

このブログを書きながら思いついたものです。

 

やっぱり、Outputの機会は大切ですねぇ。

 

では、今日はここまでとさせて頂きます!

 

次回、最後のWrap Upを致しましょう!

 

では!!

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これですね。上からIR、CR、DRですね。