利益とは会計というハコニワの中で決められたルールによって算出された幻の数字に過ぎない 繰延税金資産 完全理解への道 part.2
みなさん、こんばんは!
では、繰延税金資産という「山の頂き」に到達すべく、基本的な考え方を一つ一つ理解していきましょう。
まずは、「税金」です。
財務会計を考える上でどうしてもおざなり、曖昧になってしまいがちなこの税金のお話し。
そもそも、なんで税金を苦手とするサラリーマンが多いのでしょうか?
ここでサラリーマンと記載したのは理由があります。
恐らく、普通のサラリーマンは自分の給料から天引きされる所得税等に興味はあるけど、会社が支払う法人税にはあまり興味ないと思うんです。
「儲ける」という観点でPLを考えても、企業内のいちサラリーマンからするとControllableなのは、せいぜい経常利益くらいまでで、それより下はUncontrollable、自動的に計算される、みたいな考えになってしまうと思うんです。
売上を上げるとか、コストを下げるとかは自分の手の内、自助努力でどうにかなるけど、会社が払う法人税のことって気にしないですよね。
だから、興味がないんです。
だから、部門とか子会社のPLで「繰延税金資産の取り崩しによる損失」とか「欠損金の期限切れ」とかいう話になると「・・・・・・?」となってしまうと思うんです。
ある意味、これはしょうがない。いちサラリーマンとして自分の本業、現業を頑張っている中で、会社が法人として払う税金について意識するなんて難しいのです。と僕は思うのです。
だからこそ、楽しく、情熱的に、感覚的に税務会計を、ある意味学問として理解していきましょう。
まず、最初に一番大切なことを申し上げます。
復習となりますが、大前提です。
財務会計は「利益とは会計というハコニワの中で決められたルールによって算出された幻の数字に過ぎない」と言うことです。
ここでいう利益とは財務会計のPLで算出する利益です。
今年も新たに新人さん向けの勉強会が始まりましたが、ここでも一番最初に申し上げたのが上記。
もう一度言います。
「利益とは会計というハコニワの中で決められたルールによって算出された幻の数字に過ぎない」
3,000億円の利益を出した会社のどこを探しても3,000億円はありません。
決まったルールに基づいて正しく計算された一つの計算結果に過ぎないということです。これをわたしは幻の数字と呼んでいます。
代ゼミの伝説の数学教師の言葉が思い出されます。
「(中略)ただな、この解放を覚えたからと言って、全ての接線の本数が数えられるようになったなどと思うな。所詮、手際よく解けるように作られた入試問題という箱庭の中でしかぁー、いっ、生きていけない解答にすぎないだぁ、いぃかぁ~?だからぁ、受かる為だって、それでいいんだよぉ。ぉーん。ぃぃかぁ~?」
今日はここまで!!
少しずつ、理解を深めていきましょう。
では!