そもそも財務会計の根底にある考え方とは? 繰延税金資産 完全理解への道 part.3
みなさん、こんばんは!
さっそく、税金の話、考えていきましょう!
「利益とは会計というハコニワの中で決められたルールによって算出された幻の数字に過ぎない」
時代が変われば、会計ルールは異なるし、今現在でも国によって会計ルールは違いますよね。
全く同じ経済活動をしていても、日本のルール、アメリカのルール、ヨーロッパのルールが違うので違う利益になってしまうのです。
では、どのようなことに気をつけて会計ルールは作られているのでしょうか?
ステークホルダーにその会社の状況を正しく伝えるため、ですよね。
その為に大切な考え方が「保守主義」であったり、「見積もり」であったりしましたよね。
保守主義について理解を深めたい方はこちらをお読みください。
あと、会計報告は過去の実績の報告と思われがちですが、それは完全なる間違いで、不確定な将来に関する見積もりを多分に含んでいます。
裁判で負ける可能性高いから、PLマイナスしとこ、とか、この会社潰れて売掛金回収できなさそうだからPLマイナスしとこ、とか。
こういった将来のことを予想することを見積もりと言いますし、この二つの例って保守主義そのものですよね。
ここまでお話ししましたが、財務会計の目的は「関係者に正しく、会社の置かれている状況をお伝えする。基本的には保守主義(分かりやすくいうとネガティブ)で、悪い方悪い方へ考える」と理解できますね。
ネガティブ思考というのは、出来るだけ費用を大きくする(利益を小さくする)と言うことですね。
関係者にぬか喜びさせないということです。
テストの手ごたえあっても「満点だと思う」なんて言わずに「まぁまぁ、8割行けばいいかな」と低めにいう、あの感じです。
では、税金を算出する為の税務会計の目的、というか根底にある考え方って何でしょうか?
根底にある考え方が異なるので、ルールが違うのです。
これはUS-GAAP(米国会計基準)とIFRS(国際会計基準)が異なるのも同じことです。根底にある考え方が違うから、明文化されたルールが変わってくるのです。
ここが大事です。
具体的に言うと、財務会計に於ける「税引前利益」と税務会計に於ける「課税所得」は異なります。
計算のルールが異なるから、数値が変わる。
根底にある考え方(目的)が異なるから、計算のルールが異なる。
じゃあ、根底にある考え方をしっかりと理解することが大切ですね。
次回以降、税務会計の根底にある考え方に就いて一緒に考えていきましょう!
大丈夫です。
絶対に理解できますから。
では!!!