いきなり書評 「ドラッカーと会計の話をしよう」林總
ドラッカーも「利益は幻」って言ってた!!!!w
私にしては大変珍しいですが、本を読みました。
表紙に書かれていた『利益は存在しない』という一言にテンションブチ上がりとなり、図書館で速攻で借りた一冊。
勉強会の第一回目は絶対に、それ以降でも時折remindする『利益は幻』という言葉を、そのままドラッガーも使っていたと知ってアドレナリンがどくどくと出ました。
当然ですが、企業はGoing Concernで永続的に生きながらえるもの。それなのに、投資家の要求に併せて365日という中途半端な期間で区切って「利益」を出さざるを得なくなって、幻想に踊らされてしまう、と。
以下、特に気に入ったフレーズ一覧。
・利益と儲けは違う。
⇒儲けとは稼いだ現金、つまりキャッシュフローのこと(そうだったんだw)
・’利益’というものが、如何にいい加減なシロモノか
⇒大切なのは絵に描いた餅(利益)ではなく、札束
・経営はマラソンのようなものだ。10キロごとのラップタイムを競う競技ではない。だが、みんなラップタイムにしか興味がない。
⇒むりやり期間利益を計算することの意味の無さ
・会社にプロフィットセンター等存在しない。内部はコストの塊であって、顧客が製品を買ってくれない限り利益はどこからも生まれない。
⇒考え方次第と思うが、営業がプロフィットセンターというのは違うと。
・売上とコストに明確な因果関係が存在するわけではない。
⇒確かにそう。固定費を掛け過ぎてないか、と考える必要ありますね。
・PLにはどれだけムダがあったかはかかれていない。
・会計の知識では、正しい経営判断ができない
⇒PL脳からの脱却、かと言ってキャッシュフロー至上主義でもない。原価計算の本質、ABC(activity based costing)の提唱
・短期の利益を捻出するために支出を削減することは、将来のキャッシュフローを放棄することに他ならない。
⇒会社は未来に向かって突き進んでいく。カコを綺麗に見せるか、イマを大事にするのか、ミライの為にイマを犠牲にするのか。
本嫌いの私でものめり込み、一日で一気に読み終えてしまいました。
ただ、PL、通常の原価計算では不足だというのが本の趣旨でもある為、一通りの会計の基礎がある方じゃないと、今勉強していることを否定されている感じで混乱してしまうかもしれません。
一通り学習した方の超入門書という感じです。
おすすめ!