会計素人がUSCPAになって感じたこと。

学生時代意識低め、英語普通、営業一本で会計素人のサラリーマンがひょんなことからUSCPAの受験を決意。1年半で合格しましたが、学習を通じて感じたことを誰でもわかるように、平易な言葉で書き残したいと思います。というのは後付けで本当は自分の為の備忘録(笑)

出会い系サイトから考える監査法人の存在意義


皆さん、こんばんは!藤原育也です!

 

前回より監査のお話しをさせて頂いております。

軽く復習すると「財務諸表は会社が作るもの、それって本当に正しいんですか?」という話です。

会社が作った財務諸表が正しいかどうかを判断、正しいのであればお墨付きを与える第三者が必要と言うことですね。

一般に、その第三者監査法人です。

 

監査法人は会社に監査サービスを提供します。

会社は監査法人に対して、お金を払って自分が作った財務諸表を正しい!とお墨付きをもらえるわけです。

 

財務諸表が正しい!と判断するためにはいろいろな、本当に色々なチェックが入ります。

追って、個別に説明したいと思いますが、例えば現金であれば銀行に確認したり、金庫をチェックしたり、

売掛金であれば、債権を持っている先に聞いてみたりと。

会社にとってはお金も労力もめちゃくちゃ掛かりますが、監査してもらうんです。

そうしないと第三者からの証明が貰えなからですね。

では、なんでそこまでして、会社は監査を受けたがるのでしょうか?(受けなければいけないのでしょうか。)

 

答えは明確で、「第三者からのお墨付きがないと市場でステークホルダーに信じてもらえないから。」です。

監査済みであって初めて、客観的なチェックが済んでいます、信頼していいです。と言うことになります。

 

例えば、出会い系アプリがあったとします。

そこには出会いを求める男女があふれており、記載されているプロフィール(顔写真、身長、学歴、年収等)を元にチャットをしたり、場合によっては直接会ったりします。

 

もし、そのプロフィールが間違いだらけだったら、どうなるでしょうか?

あなただったらそのアプリは使いませんよね。

 

情報が間違っている可能性があると、情報提供者と受容者の間の信頼関係が崩壊します。

なので、プロフィールは偽ってはいけません!

出会い系のプロフィールが正しいかどうかしっかりと登録者と面談などして確かめている(公開情報の正しさが担保されている)市場は安心して取引が出来ますよね。

 

でたらめのプロフィールの出会い系サイトが盛り上がらないのと同じように、でたらめの財務諸表の会社が存在する市場に投資家は集まりません。

 

至極、当然のことですね。

 

さて、会社の中では、営業の暴走を止めるのがコーポレートの役割でした。

しかし、営業とコーポレートがグルとなると、会社ぐるみで不正を行うことは可能です。

会社ぐるみの不正を止めるのが監査法人の役割です。

 

でも、よく考えてみるとこの監査法人と会社の関係っておかしいんですよ。

監査法人は会社が作った財務諸表が正しいかどうかチェックする(試験官、先生)、一方、会社は自分が作ったものが正しいかチェックを受ける(受験生、学生)

この様な関係の中で会社は監査法人にお金を支払います。学生が先生にお金を払うのです。

 

この構図の中で、先生(監査法人)は厳格に客観的にチェック(監査)をしなければいけません。

ここで、、会社と監査法人がグルになったら、、どうなるでしょうか。。。

会社は監査法人にお金を払っているので、そういったことが起こる可能性がありますよね。

 

もし、監査法人と会社がグルになって、間違っている財務諸表を正しいと偽って市場に公開したら、どうなるでしょうか。

 

市場における株主と会社の信頼関係が崩壊し、その市場から金が流出し、市場自体の存続の危機に陥ります!!!

 

監査法人自由経済の市場に於いて、最後の砦なのです。

 

過去にアメリカで会社と監査法人がグルになって市場をだました事件が二つありました。

エンロン事件とワールドコム事件です。

 

次回はこの二つの事件、そしてアメリカ株式市場はどうなってしまったのかについてお話させて頂きます!

 

では!

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NHKドラマ 監査法人 勉強の際のモチベーションアップのために見ていました。