監査はテスト採点。間違っているのに○を付けちゃうのが一番ダメよぉ~ダメダメ!!
では!
みなさん、こんにちは!ワシントン州公認会計士の藤原育也です!
今回はちょっと気分転換に、また全体感のお話しをさせて頂こうかと。
監査法人がClientの財務諸表を監査する時、一番やっちゃいけないことって何でしょうか?
いきなりこう言われると難しいですよね。
ただ、監査って自分が先生になって、生徒がやったテストを採点するのと同じ感じですよね。
なので、自分が生徒のテストを採点する際に一番やっちゃいけないこと、避けなければいけないことって何でしょう??
緊張感を高めるために入学試験の採点者とでもしましょうか。
そうです。
採点ミスですよね。
間違っているのに合ってるとしちゃうのは何とでも避けなければいけない。
監査というのは会社の作った財務諸表がUS-GAAPに準拠しているかどうかあの手この手で検証する作業でした。
言い方を変えると粗さがし、間違い探しをするという感じです。
なので、間違っているのに合っているとしちゃうというのは、企業が作った財務諸表上の間違い(意図的or notに関わらず)を見抜けないということですね。
これは間違った財務諸表に大丈夫!と太鼓判をおして、それは市場に流れて、投資家をだますということに繋がります。
この「(財務諸表が)間違っているのに(監査法人が)見抜けず、合っているとしちゃう(Unmodified opinionをExpressする)リスクをAudit Risk(監査リスク)と言います。
シンプルですね笑
監査に於ける一番のリスクを監査リスクと言います笑
どんな時もリスクを最小化することが大切ですね。負けないこと、なげださないこと、にげださないこと、信じぬくことも大事ですが。
では、この監査リスクを因数分解してみましょう。
どういうときにこの監査リスクって上がるのでしょうか?
どういうときに財務諸表が間違っているのに、それを見抜けずに「だいじょうぶ!OK!(キリッ)」と言ってしまうのでしょうか。
答えの前にまず、考えてみましょう!
まず、二つの因数に分けましょう。
監査人(Auditor)がControl出来るもの(Controllable)と出来ないもの(Uncontrollable)です。
Controllableの方が考えやすいですね。
それは監査人のレベルが低く、シンプルに間違いが見抜けないということ。
監査人の教育がなされていない、経験が浅い、従業員数が少なくて手が回っていない等、、、
これは見抜けないリスクということで、Detection Riskと呼びます。
日本語では発見リスク。これもシンプルですね。
今日はここまでにしましょう!
Uncontrollableな部分のリスクは実はさらに二つに因数分解できます。
次回そちらにメスを入れていきます。
この因数分解、なんとなくふわっとしていて抽象的な印象をうけがちですが、実はめちゃくちゃ、どちゃくそ重要なんです。
Controllable、Uncontrollableを整理することで、監査する側は出来ること、出来ないことが整理できます。
コントロールできる部分は必死こいてリスクを減らす努力をしますが、コントロール出来ない部分はEvaluate(評価)することしかできないんです。当然ですね。
あとがきが長くなりました。
では!!