会計素人がUSCPAになって感じたこと。

学生時代意識低め、英語普通、営業一本で会計素人のサラリーマンがひょんなことからUSCPAの受験を決意。1年半で合格しましたが、学習を通じて感じたことを誰でもわかるように、平易な言葉で書き残したいと思います。というのは後付けで本当は自分の為の備忘録(笑)

キャッシュは事実、利益は意見。貸倒引当金は自分で決められる!?

皆さん、こんばんは!藤原育也です。

 

年の瀬って感じがしますでしょうか。

まだ、今日まではいつも通りの土日なのでこれからですかね。

 

前回は利益とCashの違いの導入についてお話し致しました。長くなりましたが、利益とはそういった「概念」に過ぎないということを御理解ください。

 

一方でCash、すなわち現金は国が違えど、同じですよね。為替の話は置いといて、100万円の価値の現金、一万円札100枚はアメリカに行ってもドイツに行っても、中国に行っても100万円の価値を持ちます。現金はルールによって計算した結果ではないですから、自明です。今話した様にルールに則って計算した一つの概念が利益で、単純にいくら現金を持っているかが現金です。
この他にも利益のCashの決定的な違いはもう一つあります。それは主観と客観です。一般に「利益は意見、Cashは事実」と言われます。これって本当にそうなんです。

 

とても大事なのでもう一度言います。「利益は意見、Cashは事実」です。

 

どういうことかというと、、、

 

利益は先ほども言ったようにあるルールに則って計算した結果にすぎません。そのルールの中で、自分で決めていい数値が結構あるんです。本当なんです。だから、主観的なんです、恣意性が入るため、意見/opinionと言われるのです。

一方で、Cash、現金残高に恣意性が入りますか?一切入りませんね。これは一万円札だけど、僕は2万円と思える!(キリッ)なんてことあったら、困りますよね。でも、会計の世界では、それがあるんです!
 
財務会計の結果としての利益は「会計上のルールに則って正しく計算した結果に過ぎない」ということは何度も言っていますが、実はそのルールの中には「この部分は個社で考えて決めていいよ」という部分があります。

 

例えば、貸倒引当金はそれの良い例です、ある会社に対する売掛金が100万円あるとき、その会社が倒産することによって回収が出来なくなる金額を事前に貸倒引当金繰入として費用化します。

 

ちなみに費用が発生するので、借方です。同時に生まれる貸倒引当金は負債勘定なので貸方となります。厳密にいうと、負債勘定というよりも資産のマイナス勘定が正しい理解です。その分売掛金を減らすイメージですね。んで、その引当金繰入はPL上の販売費及び一般管理費(Selling, General and Administration/SGA)に反映されます。ここで良く考えたいんですが、この貸倒引当金をいくらにするのかって、人によって変わってきますよね。

 

そもそもなぜ、こんなめんどくさいことをするかというと、損益計算書は商売の実態を現金の動きだけでは見えないストーリーまで出来る限りリアルに反映させるためだからですよね。

 

今日、100万円のものを顧客に販売し、翌月末に現金で支払われる、という状況ではキャッシュフロー上は何も動きはありませんね。PL、BSでは、100万円の売上があがり、100万円の売掛金が生まれます。(正確には販売した商品の原価も同時に仕訳を切ります。例えば、原価が80万円であれば、同時に(借方)売上原価80万円、(貸方)棚卸資産の仕訳を切りますが、今回はこの点は割愛します。)でも、これではどのような会社に100万円の売掛金を持っているのかわかりませんよね。現金回収の確度が高いのか低いのか。

 

会社対会社の商売は信用取引(所謂掛け取引)がベースとなります。これって僕らが個人消費者としてお店でモノを買うときで考えるとあまり考えられませんよね。あるとしたら、住宅ローンとか、カードでのn回払いってとこでしょうか。

 

基本的に消費者としての買い物はCOD(Cash On Delivery)か前金ですよね。(Amazonなんかの通信販売はある意味前金。クリックしたら引き落とされる。商品が届いてる届いていないに関係なく。)この信用取引って、顧客を信用しているからこそ、支払いは今度でいいよ!って言ってるんですよね。信頼するってことはその信頼にこたえてくれる場合もありますが、裏切られることもあるのです。会社対会社の信用取引に於ける裏切りって何でしょうか?そうですね、お金を払ってくれないことですよね。会社がつぶれちゃったり、逃げちゃったりして回収できないケース。

 

これが信用取引に於ける裏切りです。

 

今回は貸倒引当金金のことを割と平易な言葉を使わずに説明しました。次回以降高校生でもわかる言葉で噛み砕いて参ります!

 

では!!