財務指標って色々あるけれど、、、
みなさん!ご無沙汰しております!藤原育也です!
先日、ポケモン、ブルゾンちえみから財務指標を考えるを投稿しましたが、今回は財務指標の三面性に関してお話ししたいと思います。
財務指標と言えば、色々ありますよね。私は新人の頃、リスクマネジメント部(的なところ)が主催した研修に参加して、中堅位の人たちが、
DE Ratioはどうなってる?とか売上高PAT比率は?とか、ROAは?とか議論していて、終始「??」となっていたことを今でも昨日のように思い出します。
一般人からみると無限にありそうな「ザイムシヒョウ」も実は3つのカテゴリーに分けられるのです。
前回少しお話ししましたが、財務指標はある数値とある数値を比較して算出します。前回は売上高と税後利益を比較し、収益性を算出しました。
この「収益性」というのが3つのうちの1つです。
答えからいうと、「収益性」、「効率性」、「安全性」の3面性です。
財務諸表から計算されるあらゆる財務指標は全て上記の3つのカテゴリーに分類されるということです。
どういうことでしょう?
そもそも財務指標を導き出す「割り算の式」となるもとの数字は財務諸表から持ってきますよね。
財務諸表とは何でしょうか。貸借対照表(BS)と損益計算書(PL)とキャッシュフロー計算書(CFS)の三表が代表的なものでしたね。
そしてBSはある一時点のStockを、PLとCFSはあるスタート時点からゴール時点までの動き(Flow)を表しているのでした。
財務諸表はStockとFlowを表すものの二通りなのです。この二種類の数値の組み合わせ(分数でいう分母と分子)を作るとしたら、何通り出来ますか?
数学的に考えると、4通りですよね。
- BS/BS(スラッシュは分数の横棒と理解してください。これはBS分のBS)、②PL/PL、③PL/BS、④BS/PLの4通りです。
ただ、StockとFlowが持つ特性を考慮して、BS/PL(即ち、PL分のBS)はありえないので、④は消去します。なぜかは後程わかります。
では、例えば、私が新人の時に参加した研修で飛び交ってた用語たちが何に当てはまるのか見てみましょう。
まずはDE Ratio。これはDebt Equity Ratioの略で、Debt(負債)/Equity(資本)で表されます。この数値が大きいほど負債比率が高いということですね。(負債を有利子負債と限定するのかとかの話は今回は割愛)
これは、BSだけを見ればわかる話なので、①のBS/BSですね。
次は売上高PAT比率はPAT/売上高ですね。これはどうでしょう。PLだけ見れば算出できますよね。つまり上記②。売上高の内、どれだけがPATまで残っているかということですね。
PATが赤字だったらこの比率はマイナスです。分母の売上高がマイナスってことはありえませんから。
最後にROAはどうでしょうか。Return On Assetの略。このOnってのがなんともシンプルで笑ってしまうのですが、分数の見た目で上にあるのをOnと表現しています。
つまり、Return/Assetで計算できます。このReturnというのがまたわかりづらいですよね。だって、Returnはビジネス用語だと利益という意味があります。
が、PLには5つの利益があります。どこの利益やねんって話です。が、一般的には一番下のPAT、すなわち税後利益を使います。
直前に申し上げた「PLには5つの利益(ついでに3つの収益)がある」という話はまたPLを掘り下げるテーマの時にお話しさせて頂きます。
これは分数で表すとどうでしょう。分子のPATはPL項目、分母のAssetはBS項目です。これは③ですね。
私はよく、この③の指標をPLの世界とBSの世界をつなぐものと呼んでいます。
この③の指標を算出するには、BSを見るだけでも、PLを見るだけでもだめで、両方をみる必要があります。
今回はこの辺までにしますが、種明かしだけして、次回につなげたいと思います。
上記の①は安全性の指標、②は収益性の指標、③は効率性の指標です。
なんとなく、①はわかりやすいかもしれませんが、②と③を明確に意味合いを整理して理解する必要があります。
では、今回はこの辺で!