会計素人がUSCPAになって感じたこと。

学生時代意識低め、英語普通、営業一本で会計素人のサラリーマンがひょんなことからUSCPAの受験を決意。1年半で合格しましたが、学習を通じて感じたことを誰でもわかるように、平易な言葉で書き残したいと思います。というのは後付けで本当は自分の為の備忘録(笑)

たまにはCIA ジュクタツシタセンモンテキノウリョクトセンモンショクトシテノセイトウナチュウイ

みなさん、こんばんは!

ワシントン州公認会計士の藤原育也です!

 

数回USCPA、特に財務会計系のお話しを続けました。

気持ち的にはもっともっと掘り下げて、繰延税金資産の話とかしたい!!けど、CIAの熱が冷めてきちゃいそうなので、今日はCIAやります!泣笑

 

今日はCapter3 熟達した専門的能力及び専門職としての正当な注意 ですね。

テキスト分量的には大体20Pくらいなので、サクッと理解して要点を纏めていきましょう。

 

いきましょう!

 

基準では11~が独立性/客観性だったので、熟達~は12~となります。

熟達しているイメージと12・・・と上がっていく階段のイメージを合わせて覚えたい。

 

まず、そもそも専門的能力ってなんやねん、正当な注意ってなんやねんって話なんですが、、、

熟達した専門的能力を開発するには、研修、経験が必要、おすすめの手段がCIAの認定!だと笑

あと、常に最新の情報をアップデートする為にCPEが必要。

Continuing Professional Education/継続教育ですね。

これはUSCPAにも必要で、情報のアプデが表向きの目的なんですが、実態は3年で失効するライセンスの更新の為です笑

私も既に2020年分の単位は取り終えました!

 

ちなみに熟達は1210。「知識、技能、及びその他の能力」を部門総体として備えていなきゃだめ。そりゃそうだ。

採用の際も熟達をチェック。最新のテクノロジー的な部分も見られるよと。

特にCAEは2000内部監査部門の管理、2030監査資源の管理にも責任があると。

 

んでんで、熟達した専門的能力が足りない場合は外部専門家(外部サービスプロバイダー)を利用しても良い。

保険数理士、公認会計士、弁護士、不動産鑑定士、とかですね。所謂サムライ業の方たち。

CAEは外部専門家の起用にあたり、「知識、技能及びその他の能力」を有しているかちゃんと見極めろよ、と。

あともちろん、独立性、客観性も。

財務上の利害関係、個人的な関係、過去の契約関係、現在の契約関係、報酬/インセンティブ関連 このあたりをチェック!

外部専門家の業務範囲等はエンゲージメントレターで握っとく。

久しぶりに聞いたな。Engagement Letter、監査でやりましたね。

 

やっと、「知識、技能、及びその他の能力」とは何かが書かれていました。

「実際に直面する可能性のある状況に於いて、追加的な技術的調査や支援に頼ることなく、知識を活用しその状況に対処できる能力」だって。

 

抽象的!!!!!

全員、内部監査の基準、手続き、技術の適用に関して熟達レベル必要。

ちなみに、財務記録、報告に関わるCIAに就いては会計原則、手続きに関しても熟達レベル必要。

 

抽象的過ぎてくじけそうなる、、、、

 

んで、専門職としての正当な注意は全く過失のないことを意味するのではなく、合理的な注意と能力を意味するとのこと。

監査のReasonable Assurance思い出しますねw

 

CIAは不正、意図的な悪事、過失と失念、非効率性、浪費、非有効性及び利害の衝突が発生している可能性について注意を払うべき。

まぁ、ようなアンテナを高く、広く立てていろんなことに気付こうねということですね。

 

いや、これはマジでテンション上がらんぞ。。。

 

次回はUSCPAに戻ります。

 

 

これ、CIAモチベーション続くのか?

 

 

では、、、!!!

アメリカの損益計算書には経常利益がない理由を本気で考えてみた。

 


みなさん、こんにちは!

ワシントン州公認会計士の藤原育也です!

 

前回まででEBITとEBITDAの説明を終わらせました。

 

今回は少し概念的な話。

 

「経常利益はアメリカのPLには存在しない」という話をしていきたいと思います。

 

いきなり、わりと衝撃的なことを言いましたが、上記は事実なんです。

 

あと、一つ正しく言うと、アメリカではPLという言葉はあまり使いません。Income Statement(I/S)という言葉を使います。

イギリスではPLらしい。

 

米国版PL、Income Statementの例を見てみましょう。

 f:id:Ikuya_uscpa:20200712002647j:plain

Net Salesが売上高、Cost of salesが売上原価でGross profitが売上総利益ですね。

んで販売費及び一般管理費の中に、SGA、R&D(研究開発費)、Depreciation(減価償却費)が入ってて、それらを引いてOperating income、営業利益ですね。

 

ここまでは日本版と全くおんなじだ。

 

んでその下、営業外収益と費用はOther income/expenseと表記されて、日本版であればその下に経常利益、そんで特別損益があって税前利益なのに、

いきなり税前利益になっちゃってますね。

 

今回は特別損益がなかったからこうなっているわけではなくて、仮にあったとしてもこの「Other income/expense」に纏められてしまうのです。

 

なぜでしょう?

 

 

どちらが親切かと聞かれたら、日本式ですよね。

だって、一過性の損益は別で考えたいじゃないですか。だから、僕は経常利益好きですよ。存在意義、見出してますよ。

 

ただ、今回のポイントはどうやらそこ(特別損益)ではなさそうです。

 

利息関連(金融収益、費用)を抜き出して表記する必要があったか、なかったかの違いです。

 

まず、バシッと申し上げると、アメリカに於いて、本業での儲け以外の損益は、経常的であれ非経常的であれ、全て『その他』と整理します。 背景を考えてみましょう。

日本では長らく間接金融、特に銀行の力が非常に強い時代が続いて来ました。

長期の設備投資も借入で賄っているようだと、金利は毎年発生し、金利差し引き後の利益(=経常利益)が、実質的な事業の利益であり、株主の取り分として重要な指標となっていました。

ちなみに、間接金融とは僕たちが銀行に預けているお金を銀行が企業にまた貸ししているというイメージです。

一方直接金融とは企業が社債を発行して市場で債権者から直接お金を借りる方法です。 その分、米国では株式市場が発達していた為、わざわざ金融コスト(銀行への利息)だけ分けて認識する必要性が低かったのです。

 

なので、「アメリカには経常損益の概念がない」ではなく「アメリカには金融損益と特別損益を分けるという概念がない」と考えるべきなのです。

 

Debt Financeの日本、Equity Financeのアメリカ、という歴史の流れがそれぞれ独自の損益計算書のフォーマットを作っていったんですねぇ。。

しみじみ、、、、

 

いかがだったでしょうか!

 

会計を楽しむにはこの辺まで深く理解していきたいですね!

 

ではまた、来週からCIAコツコツ頑張ります、、笑

 

 

では!!!

絶対にわかるEBITDAの存在意義。正解のない世界だからこそ、色々ある。

みなさん、こんにちは!

ワシントン州公認会計士の藤原育也です!

 

前回まで時間をかけて、EBITの存在意義についてお話致しました。

今回はこの流れでEBITDAをみていきましょう!

 

まず、英語を読み解きましょう。どうせ頭文字です。

 

Earnings Before Interest Tax D/Aですね。つまり、EBITは税後利益から始めて、法人税と利息をなかったことにするという考え方でしたが、

EBITDAは法人税と利息に加え、DとAもなかったことにするということっぽいです。

 

では、DとAの種明かしから。

DはDepreciation、AはAmortizationです。

ディプレシエーション、アモタイゼーションと読みます。

 

会計の勉強をする前からこの単語を知ってた人はかなりの英単語マニアですね。私は知りませんでした。

 

意味はどちらも減価償却費です。

ちなみにDepreciationは有形資産の償却、Amortizationは無形資産の償却です。

そう、PLのSGAのところに入ってくるやつですね。

SGAはSales General Administrationで日本語では販売費及び一般管理費という売上総利益と営業利益の間にある費用項目です。

 

ということなので、税後利益から法人税、利息、減価償却費を無かったものとするという考え方です。

根本にある考え方はEBITと同じで「本当に見極めたい、比較したいポイント以外は条件を揃える、そのために前提条件をぶれる要素を持つものは排除する」と言うことです。

 

じゃあ、減価償却費ってぶれるんでしょうか?

 

 

結論から言うと、めちゃくちゃぶれます。

もし、会計の世界にぶれる勘定ランキングがあったならば、トップを争っているとも思います。

 

減価償却費自体の話も非常に奥深く楽しいので別途語りたいのですが(笑)、減価償却の方法って一つだけじゃなくて複数あるんですよね。

そして、なんとその中でどの方法を採用するかは一定程度企業が決めていいんです。

100億円の工場を建てた会社が2社(A社、B社)あったとします。

A社は初年度に9億円分償却したけど、B社は15億円分償却したということが良く起こるわけです。

ちなみに、定額法とか定率法とか級数法、生産高比例法とかがあります。定率法の方が序盤にいっぱい償却するので、この場合はA社が定額法、B社が定率法ですかね。

 

っちゅーことで、減価償却費はブレるんです!

なので、無視しましょうっていう考え方ですね。

 

あと、もう一つ減価償却費を無視する理由があると思われます。

 

減価償却費って定額法だと、毎年の償却金額が同額なのでいいのですが、定率法や級数法、生産高比例法だと毎年の償却額がぶれるのです。

他社との比較に於いてブレるんじゃなくて、自社の去年、今年、来年といった時の流れの中でもぶれていくわけです。

すると時系列的に比較するときも微妙ですよね。

「お、去年は営業利益低いけど、今年は上がってるな、、、。市場シェア拡大したのか、、??」

 

「って減価償却費が軽くなっただけかーい!」ってことが起こってしまうわけですね。

 

なので、本業の稼ぐ力をシンプルに比較したいときはEBITの時の利息、税金だけでなく、減価償却費も無視して考えるということになります。

 

会計の世界に正解はありません。

減価償却費も費用収益一致の法則に基づいて費用認識するべきだし、受取/支払い利息もれっきとした収益/費用、Cashも伴っているので、非常に大切です。

税金も実際にCashを持ってかれているんだから、大切な要素です。

 

ただ、やはり何を知りたいかによってみるべきポイントが変わってくるということですね。

 

うーん。奥深い。

 

本当に奥深い。。。。

 

 

EBITとEBITDA、かみしめましょう。

 

 

次回はEBIT、EBITDAの時にあまりにも無視した特別損益について、日本と米国の会計基準の違いから考察をしていきます。

 

お楽しみに!!!

お前さんの借金、俺が返したる。だから支払い利息は無視して評価したる。

みなさん、こんにちは!

 

ワシントン州公認会計士の藤原育也です!

 

早速、EBITが使われるケース、二つ目見ていきましょう!

 

◎買収後、借金は俺が返したる!って場合は支払利息は考えない方が良い

EBITやEBITDAはPLの勘定には出てこないから分かりづらいという話を致しました。

では、どういうシーンに出てくるかと言うと、、、、割と会社のValuationのところで出てくるんですね。

Valuationとは価値評価ということです。

M&A(Merger and Acquisition)を検討している場合、買収先の会社の価値はいくらかという話です。

会社ってお店みたいにこの会社は○○円みたいに値札が付いてないですよね。

会社の値段ってどうやって決めるんでしょう、、、、ってこの辺の話はまためちゃ奥深いので、別途語りましょう笑

ってことで、会社の価値を測るときに平等性が求められるので、EBITを使ったりします。

あとはEV/EBITDA(この辺はかなりマニアックなので、Valuationのところで語ります)のようにBS勘定(厳密にはBS勘定じゃないけど笑)を分子に置いたときの分母にも登場したりします。

「?」ってなった人は正常です。今回は「イービッダー分のイーブイ」は忘れてください笑

まわりくどい話をしましたが、以下具体例です。

Aという会社がBと言う会社を買収しようとしています。

買収対象となっているBという会社は営業利益100、支払利息60、有価証券売却益10、経常利益と税前利益は50、税後利益35だったとします。

今回は国内企業の買収ということで、法人税の入れる入れないは無視しましょう。

この時に、Aが「Bを買収したら借金全部返したる!」という意気込みだったらどうでしょう。

というか、そういうケースは結構多いんですよ。

だって、Cashが潤沢にあれば、銀行からお金借りないですよね。

お金を借りるのにもコストがかかります。銀行から借りたら利息、社債も利息、Equity Financeであっても配当金とかを出さなきゃダメですね。

この辺はWACCの話にもつながります。ここも激しく奥深いのでまたの機会に笑

ということで、自分がCash Richで買収先の企業が銀行借り入れをしている場合、買収後すぐに返してあげるということが多いのです。

こういった場合、買収先の企業の収益性は支払利息は無視した方がいいですよね。

今回はEBITは35+15+60で110と言うことになりますね。

 

このように、買収後は支払利息考えなくていいよ!って場合はEBIT使えますよね。

 

すいません、色々書きすぎたんですが、

シンプルに一つ目の理由が普遍的にしっくりくるのかなぁと思います。

本当に見極めたい、比較したいポイント以外は条件を揃える、そのために前提条件をぶれる要素を持つものは排除して考えるということですね。

 

では!

 

次回はこの流れでEBITDA、見ていきましょう!

ついてきて〜笑

国によって有利/不利があるなら無視してしまえ。それがFairな比較であろう。

みなさん、こんにちは!

 

ワシントン州公認会計士の藤原育也です!

 

早速、EBIT,EBITDAの存在意義、明らかにしていきましょう!

 

◎国によって異なる金利、税率を無視して比較することが出来る。

例えばAという会社のPAT(Profit After Tax/税後利益)が40、BのPATが50だったとします。

共に売上高は1,000だったとします。

売上高税後利益率はA:4%、B:5%。Bの方がよさそうですね。

ただ、Aは法人税率60%の国所在、Bは同0%のTax Heaven国に所在だったらどうでしょう。

PBT(Profit Before Tax/税前利益)はAは100、Bは50と言うことになりますね。

所在国の税率の違いによって歪められる要素を本当の実力というのか?という考え方です。

金利も同じ考え方です。

国によって、利率が高いところ、低いところありますよね。

利率、法人税率は一会社にとっては、外部要因、コントロール不能、Uncontrollableなので、その部分は無視しましょうということですね。

 

じゃあ、営業外損益を考慮する前の営業利益と似てますね!と言われます。

いい点に気づきました。

似ているのです。

良くある説明HPでは営業利益≒EBITとも書かれています。

ただ、前回話しましたが、似ているということは違う点があるのです笑

 

EBITは税後利益から法人税と受取/支払い利息を戻すだけなので、特別損益や利息以外の営業外損益は考慮されます。(なかったことにはしてもらえません)

一方で営業利益はPLを上から考えるだけですね、当然自分より下にある営業外損益特別損益は考慮されません。

 

ただ、この営業外損益(利息関連以外)と特別損益は本業の実力を図る上であんまり重要ではないので、営業利益≒EBITとしても大勢に影響がないということです。

 

ちなみに利息以外の営業外損益ってなんでしょう?

収益は有価証券売却損益、受取配当金とか。費用は難しいところで繰延資産の償却費とかですね。

 

グローバル化した昨今、国を跨いだ企業の比較するケースが非常に多くなります。

フランス、日本、イギリス、ケイマン諸島に登記されている企業を比べましょうってなったときにPATだけ見るんだと、

その国の税率によって、結果が歪んでしまうのは良くないですよね。

 

ちなみにそれぞれの国の実効税率は32%、30%、19%、0%です。

本当の稼ぐ力を見るには国によって変わる税金は無視した方が良いということです。

同様に、利息も。

 

今回はこの辺にいたしましょう。

 

次回はもう一つ、金利を無視した方が良いケースを紹介致します!

 

では!

 

比較するということの本当の意味は?

みなさん、こんにちは!

ワシントン州公認会計士の藤原育也です!

 

前回からEBIT、EBITDAへの苦手意識をなくそう!ということで話をさせて頂いております。

税後利益から法人税と受取/支払い利息を控除(無かったことにする)するということでしたね。

 

では、なぜ「なかったことにする」つまり、「それらの数値がどれだけ大きくとも無視して良い」ということになるのでしょうか?

どういったときにそれらの数値が不要、それらの数値が邪魔となるのでしょうか。

 

理由はシンプル、且つ複数あるのですが、いきなり答えを求める前に考えてみましょう。

 

そもそも財務指標は何のためにあるのでしたっけ。

財務指標とはBS、PL、CFSの中の数値を組み合わせたりして算出する指標でしたね。

 

有名なところで営業利益率、売上高税後利益率(これはPLの世界)、流動比率、財務レバレッジ(これはBSの世界)、ROAROE、ROIC(これはPLとBSのハイブリッド)とかがありますね。

財務指標に就いては当ブログでもポケモン600族、バンドのチューニングの400Hz、ブルゾンちえみの35億の例で説明を致しました。

 

財務指標は比較することで初めて意味を持つのでしたね。

これは財務指標に限らず、この世の数字は比較することで初めて大小がわかる、相対化出来るという話でした。

 

では、比較するってどういうことでしょう。

 

比較するということは比べるポイントがあるはずですよね。

ここが大事なのですが、比較する際は比べるポイント以外は同じじゃなきゃいけないのです。

 

わかりますか?

 

例えば、走る速さを比べる時、その距離はもちろんのこと、風速、風向等の環境は揃えますよね。

ものの割れやすさを比べるときは落とす高さ、速さ、地面の素材等、揃えますよね。

 

ここがポイントです。

 

高3で受験勉強をしていた時に考えていたこんなことを思い出しました。英語の勉強の時。

Sameは同じ、全く同じ。

Look like/Similarは似ている。似ているということは違うところがある。その違うところに注目せよ。

Compareは比べる、比較するから違いに注目しがちだが、比較ポイント以外の全ての条件は同じである。

 

割と脱線しましたが、お伝えしたかったのは、財務指標を比較する上で、本当に比較したいポイント以外の条件は揃えなければいけないということです。

 

EBIT、そしてEBITDAを用いて種明かしをしていきましょう。

 

と、ワクワクしたところで今日はここまで!

 

国によって有利、不利がある要素は排除した方が本当の実力が分かりますよね??

 

では!次回をお楽しみに!

EBIT、EBITDAに向き合おう。苦手意識をなくそう。

みなさん、こんにちは!

 

ワシントン州公認会計士の藤原育也です!

 

ここ数回今勉強中のCIAの内容に就いて纏めていたのですが、内容に奥行きがなく、

このままこんな感じで続けていたら当ブログの魅力も落ちていってしまうのではないかと危惧した今日この頃です笑

 

今回は長年の皆さんの疑問、解決します!ってことで、

勉強会でも質問が多いEBIT、EBITDAについて高校生でもわかるように、社会人は一回読んだだけで一生忘れないように、説明していきたいと思います!

 

まず、EBITから。

カタカナ的にはイービットと読みますね。

 

そもそも、なぜEBIT(派生したEBITDA含め)に嫌悪感、苦手意識を持つ人が多いのでしょうか?

英語だから?

 

いやいや、EBITは利息、税金控除前利益というれっきとした日本語名がありますよ。

 

では、なぜでしょう。

なぜ、売上総利益、営業利益程の市民権が得られないのでしょうか。

 

そう。

答えは簡単で、PLの勘定に出てこないからですよね。

 

PLには売上高、売上総利益、営業利益、経常利益、税前利益、税後利益という勘定があります。

これらのうち1つは収益、5つは利益なのですが、この話は別途いたしましょう笑

 

この中に利息、税金控除前利益なんて出てこないんです。

 

PLに出てこないのに、忘れたころにひょっこりと出てきて、存在意義すらわからない英語の羅列のEBITに人は悩まされるのです。

 

では、EBITが何を表しているのかから見ていきましょう。

前提として、これはBS勘定でもなく、キャッシュも関係ないので、「会計というハコニワの中で一つのルールによって算出された幻の数値」ということを確認しておきましょう。

 

EはEarning、税後利益です。

BはBefore、~の前のという意味なので、IとTの前のEarningと言うことですね。

IはInterest、受取利息、支払い利息ですね。PLだと営業外損益

TはTax、法人税ですね。ちなみにPL上の税引き前利益に税率を掛けても本来払う税金にはなりません。財務会計税務会計は違うから。この点も非常に面白い論点です。また今度ね笑

 

ということなので、法人税と受取/支払い利息と考慮する前の利益ということ。だから、利息、税金控除前利益です。

 

例えば、売上高1000、売上総利益100、営業利益30、受取利息5、支払利息3、特別損失4の会社があった場合、

経常利益は30+5▲3で32ですね。

税前利益は32▲4で28ですね。(課税所得も28とする)

法人税率を仮に25%とした場合法人税は7なので、税後利益は21です。

この場合、EBITは21からスタートして税金、受取-支払い利息をなかったことにするのです。

なので、この場合は21+7+3-5=26ですね。

引いた税金7を足し戻す。

引いた支払い利息3を足し戻す、足した受取利息5を引き戻す。と言うことです。

 

ここで注意したいのが決してPLを税後利益から上に遡っているわけではないということですね。

もし、そうするのであれば、まずは税金を足し戻して税前利益にする。次に特別損益をなかったことにして、経常利益にする。

そこから営業外損益(まさに今議論している受取利息や支払利息)をなかったことにして、営業利益にする。って感じですよね。

 

EBITは特別損益の控除、それによって導き出される経常利益は無視してますね。

なぜでしょう。この辺の理由もしっかり説明しますのでご心配なく。

 

とりあえず、ここまででEBITは何なのか、どうやって算出するのかは分かっていただけたと思います。

 

では、次回はなぜ、EBITなんかいう指標があるのか、その理由・背景についてお話します。

 

とても奥深く、ドラマを感じる分野なので時間をかけてしっかりと説明します。

 

EBIT・EBITDAに関して今後数回投稿を続けます。

全て終わった時には確実にEBIT・EBITDAのトリコになっているはず!

 

では!!!

(やっぱCPAの方が断然たのしいわ~w)